湘南のゴール裏の中のひとり

湘南ベルマーレを中心にふらふらしております

Advent Calendar 2016 「6ゲートの下から」

#絶対残留ハッシュタグ湘南ベルマーレが募集をかけたInstagram記事企画。公式がリグラムしてくれることで、ベルマーレサポーターのみなさまに知ってほしいと思いでアップしました。(心では「こんなの絶対落ちるヤツじゃん」って思ってましたが)

 

2016年5月29日 湘南ベルマーレのホーム初勝利を僕たちは6ゲートの下で迎えました。

 

 ベルマーレ車いす

みなさん、車いす席ってどこにあるかご存知ですか?

まぁ、この記事のタイトルのままなのですが6ゲートの下にある金属製のプラットフォームになります。Shonan BMWスタジアム平塚では貴重な「屋根アリ」といえる場所にあります。

165cmの私が立って手を挙げると屋根(もとい6ゲートの底面)が触れる程度で若干の圧迫感があります。その、屋根ですら大事な大事な広告出稿主さまのバナーをはりつけるためのロープが張り巡らされています。

高さを知るには一番わかりやすい画はこちら↓

よく言えば「屋根付きのちょっと遠い暴れん坊シート」。

悪く言えば「7ゲート下に荷物よせてできた隙間」。

ここで抑えておきたいのは「一般者と同じ観戦環境ではない」ということです。

 

車いす席は入場の仕方すらも違う

ベルマーレサポーターのみなさまは、普段どういうスケジュールで入場されますか?

おそらくキックオフ2時間45分前に列整理が始まるので各々の列に戻って、先行入場のち一般入場というスケジュールを取ると思うのですが、車いす席は違います。おおよそ湘南ベルマーレゴールキーパーが入場するタイミング」に案内されます。

それまでは、こんな感じ。↓

中央ゲート下の関係者入り口を、スタッフに案内されながらアウェイゴール裏の前を通り過ぎて到着します。横浜Fマリノス戦などのように6ゲートがほぼアウェイ側に多く確保される試合などではかなりの威圧感を感じながら席に向かいます

こういう形での入場となりますので、試合開始前にスタジアム内で実施されるイベントやベルマーレ放送部のコンテンツを楽しむことはできません。

その代わりにアップ中のアウェイチームの選手に話しかけることができるのは特権です。名古屋グランパスの古林選手や、サガン鳥栖の岡田選手に声をかけると丁寧にあいさつしてくれたりもしました。

 

ささやかなお願い 

理由は分からないのですが車いす席で観戦される方は早々と帰宅される方が多いです。なんとなく「車が混雑する前に帰りたい」とか「スタジアム撤収の作業」とかが理由なのかなと思っています。

 

 

ホーム初勝利となった名古屋グランパス戦。

私たちをこころよく迎え入れてくれた方がボランティアスタッフに近づいて

「勝利のダンスまで居ていいですか?」と申し出た後

「はまちさん一緒に踊ろう!」 

 そう振り向いて言ってくれました。

 

あの日、いつもよりゆっくりと場内を回った選手。

メンバー入りしていないスーツ姿の選手も降りてきて、いつもより長くなった勝利のダンスにあわせ、車椅子に座る2人と同伴者2人にボランティアスタッフもふくめた5人で私たちは勝利のダンスを踊りました。

肩を組み、リズムに合わせて体を上下させて声を上げました。ゴール裏のそれに比べて左右には動かないし人数も少ないけどそれは紛れもない勝利のダンスでした。 

 

ベルマーレの選手にお願いがあります。

ぜひ、(サイドチェンジを選択しない限り)前半で点を決めてください。車いす席のみんなは目の前でそれを観られるのでとても盛り上がります。

 

7ゲートで観戦しているサポーターにお願いがあります。

ぜひ、ゴール裏の熱気を伝えるつもりでチャントを歌って欲しいです。車いす席は、ほぼアウェイ側です。相手のチャントしか聞こえないときがあります。前半を戦っている選手にとってもそれは同様です。ホームの雰囲気が8ゲート側半分では寂しいです。アーリアにあおられるより前に盛り上げてくれるとうれしいです。

 

平塚市にお願いがあります。

多くのスタジアムでは健常者と同じ目線で観ることができ、キックオフ前の様々なイベントが楽しめます。その機会が等しくない今の状況は良くはないと思います。スタジアムについて改善すべき点はこれだけではありません。難しいとは思いますがそういう視点は持っていただきたいと思います。

 

妻の怪我も問題なく歩けるようになり、ホーム川崎フロンターレ戦ではゴール裏に復帰しました。その後も車いす席の方とは試合前や試合後にお会いして「アウェイではまちさん居ないかなーって思いながら中継見てたよ」とか継続したお付き合いを続けております。

湘南ベルマーレが色々な人に愛され、かけがえのない必要なものであること。この歳にして新たな視点で観ることのできる機会を得られました。いまさらブログをやる形となりましたが、Advent Calendar 2016企画を実施いただいた「たけさん」にお礼を申し上げたいです。

ではー。