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【05/26:ノジマステラドゥーエ(H)】女子競技と向き合う難しさ

昨日の試合は一切振り返らない。

きっとロッカールームでやりあっていることだろう。劇的勝利に浮ついた訳ではないだろうが、磐田といい神戸といい調子を落としている相手に浮上のきっかけを与えてしまうのはお人好しすぎる。

こういう試合を無くしていかなければ「ACL圏内を目指す」など笑われてしまうので繰り返さないようにしてほしい。

 

そんな神戸戦の日。

私はベルマーレクイーンの山間あゆさん(https://twitter.com/ayu_yamama

)の呼びかけにのっかり、大磯町の星槎湘南スタジアムにSEISA OSAレイア湘南FC vs ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ戦を観に行った。

 星槎湘南スタジアムとは名ばかりで、星槎国際湘南高校の人工芝が敷設された「いわゆる校庭」で試合は行われた。


SEISA OSAレイア湘南FCは神奈川県女子サッカーリーグ1部のチームで、星槎国際湘南出身の選手を中心に構成されている(らしい)。今季アウェイ2戦を戦い2勝とリーグの首位(だと思う)で、ホーム開幕戦が昨日だった(これは確実)。

対するノジマステラ神奈川相模原ドゥーエは、プレナスなでしこリーグ1部のセカンドチーム。その下部組織にはノジマステラ神奈川相模原アヴェニーレ、その下部組織にはノジマステラ神奈川相模原スクールがある(ようだ)。

しかし、女子サッカーのチーム名は長い…

 

開場の13:30に合わせて山道を走ると、選手兼スタッフ(と思われる)方が入り口で迎えて(もとい警戒して)くれる。丁寧に駐輪場を教えてくれたので登る。着いて自転車を止めると、選手や普段から学んでいる(であろう)学生さんから「こんにちは」という挨拶(という名の警戒)をいただく。

精一杯にこやかに「こんにちは」と返すも、内心「ここに来てはいけなかったのではないか?」と思わされる。冷静に考えてヒゲ面の40こえた中年男が学生の学び舎にひとりで紛れ込むのはだいぶヤバい。なぜ、今日に限って妻は仕事なのかと泣きたくなった。

 

試合は完全無料なのだが、学校施設なので入校記録として記帳を求められる。ご丁寧に入校時間を書かされては入校証を渡される。最初「保護者」と書いてあるタグを渡されるが、あいにく私はここの学生や選手についてただの1人も保護してはいない。むしろ「保護しています!」と宣言するのはだいぶヤバいと思うので、となりの「ビジター」を頂戴した。ま、当日一緒に観戦した友人は「保護者」をつけてたけど。


女子サッカーを観るのは昨日が初めてだった。


ここから先の表現は本当に難しい。

どうか文章の間に「女子の割には」とつけて読まないでほしい。


思ってたよりいいサッカーだった。

思ってたより激しい試合だった。

思ってたより上手い選手が多かった。

思ってたより面白い試合だった。

思ってたより…


当初の期待値は低かったのは事実だ。

が、それは女子だからとかそういうことではないのだが文にするとそう読めてしまう。単純に知らない選手がどういうプレイをするのかわからない時に持っていた期待値を上回ってくれたことを伝えたい。

特にSEISA OSAレイア湘南FCの11番は真ん中の位置でハイボールを競り合ってはマイボールにしたり、左右に散らす視野の広さや上下動のハードワークなどなど…そのプレイは湘南のサポーターなら好きになってしまう選手だろう。そんな要素がたんまりとあった。

 
試合は前半に裏抜けしたSEISA OSAレイア湘南FCが先制するも、後半に2失点を喫し今季初の敗北となった。

 
それにしても女子競技との向き合い方は難しい。

うろ覚えだが女子選手がファンサービスの際に肩を組むなどの馴れ馴れしい(というかセクハラな)行為に言及し分かりやすく「嫌だ」と述べていた気がする。後半の終盤にノジマステラ神奈川相模原ドゥーエの応援席にはユニフォームを着た熱心なサポーターが来場してコールをしていたが(彼らがヤバいという訳ではないが)側から見ていると「だいぶヤバい人として目に映るなあ」と思ってしまう。

ま、そういう指摘も差別に当たるだろうし、表現するのは難しい。

選手は可愛らしい選手もいるし、カッコいいプレイをする選手もいる。「純粋に応援しろ」というつもりもないが、向き合い方についてリスペクトがないといけないと思う。これは女子に限らず男子もそうだろう。

 
とりあえず、昨日星槎湘南スタジアム(こと校庭)に来た161人の観客は面白いサッカーを観た。それに尽きる。


帰りに交通整理をする選手兼スタッフから「ご来場ありがとうございました」と言われたので聞いた。

「今日は残念でしたけど、次の試合はいつになるんですか?」

「リーグは間が空いちゃうんですけど、皇后杯があります!」

「わかった!情報は何とかキャッチアップする!」

 

女子競技との付き合い方は、なんとなく深追いしない。

昨日一日で学んだことはそういうことだった気がする。