湘南のゴール裏の中のひとり

湘南ベルマーレを中心にふらふらしております

【06/01:ペスカドーラ町田(H)】フットサルリーグが定着するのはいつの日か

小田原アリーナでの敗戦後、

乗り換えの小田原駅で居酒屋に向かい、湘南ネクシススタジアムのオーナーよしさんと私たちは「鯵なべ」をつついていた。

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今日の試合の話や、ネクシススタジアムの経営の話や、ベルマーレのスポンサードについての話など多岐に渡る話をした。サポーターとは違った目線の指摘をされるよしさんの話は面白い。(と、同時に危機感も覚える私)

一杯目のホッピーを飲み干し、中を頼んだ時に店員のお姉さんからふいに聞かれた。


「今日は何かあったんですか?」


今日は小田原をホームタウンとするフットサルのプロチーム「湘南ベルマーレフットサルクラブ」のホーム開幕戦があったはずだ。(昨年のとはいえ)湘南電力と胸にデカデカと書いてある、普段着ではなかなかおめにかかれない黄緑色のユニフォームを着ている。


でも、この店員さんは知らないのだろう。

湘南ベルマーレとか、黄緑色の服はユニフォームであるとか、フットサルというスポーツとか、小田原にプロチームがあるということさえも。

2007年に産声を上げたフットサルのプロリーグ「Fリーグ」は年々右肩下がりの観客動員で景気のいい話が聞こえてこない。ホーム開幕戦の小田原アリーナには1,009人の集客となったが、開幕にしてはさみしい動員だったことも否定できない。


それよりもなによりも「地元が知らない」という事実がヤバいということを受け止めたい。

平塚駅でユニフォームを着て歩いていると「今日の試合はどうだったんですか?」と聞かれる。それは「平塚にベルマーレがある」という無形の財産が染み付いているからだと言っていいだろう。


それなのに12年経っても小田原で湘南ベルマーレフットサルクラブは知られていないのだ(と感じた)。

 

ホームアリーナは小田原の2駅先の螢田だし、そこから約1kmほど歩く。小田原駅からするとホームアリーナの熱量はどんどん薄れていくように感じた。試合後、小田原駅Fリーグのユニフォームを私たち以外に見ることはなかった。まぁそもそもほとんどのお客さんがクルマで来るので接触機会が少ないのも理解できる。にしてもホーム開幕戦のホームタウンのターミナル駅でこの認知度というのは大変さみしい。

 

次節ホームは藤沢市の体育館で行われる。が、本当にそれでいいのだろうか。

既にホームタウンから忘れられていないか、クラブがそこに存在する意味をなくしてしまっていないか、危機感をもってのぞみたい。次に小田原アリーナに見に行くときもユニフォームを家から着込んで蛍田へ向かい、小田原の居酒屋でまた「鯵なべ」をつつくとしたい。その時もまた言われるのだろう。

 

「今日は何かあったんですか?」

【05/26:ノジマステラドゥーエ(H)】女子競技と向き合う難しさ

昨日の試合は一切振り返らない。

きっとロッカールームでやりあっていることだろう。劇的勝利に浮ついた訳ではないだろうが、磐田といい神戸といい調子を落としている相手に浮上のきっかけを与えてしまうのはお人好しすぎる。

こういう試合を無くしていかなければ「ACL圏内を目指す」など笑われてしまうので繰り返さないようにしてほしい。

 

そんな神戸戦の日。

私はベルマーレクイーンの山間あゆさん(https://twitter.com/ayu_yamama

)の呼びかけにのっかり、大磯町の星槎湘南スタジアムにSEISA OSAレイア湘南FC vs ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ戦を観に行った。

 星槎湘南スタジアムとは名ばかりで、星槎国際湘南高校の人工芝が敷設された「いわゆる校庭」で試合は行われた。


SEISA OSAレイア湘南FCは神奈川県女子サッカーリーグ1部のチームで、星槎国際湘南出身の選手を中心に構成されている(らしい)。今季アウェイ2戦を戦い2勝とリーグの首位(だと思う)で、ホーム開幕戦が昨日だった(これは確実)。

対するノジマステラ神奈川相模原ドゥーエは、プレナスなでしこリーグ1部のセカンドチーム。その下部組織にはノジマステラ神奈川相模原アヴェニーレ、その下部組織にはノジマステラ神奈川相模原スクールがある(ようだ)。

しかし、女子サッカーのチーム名は長い…

 

開場の13:30に合わせて山道を走ると、選手兼スタッフ(と思われる)方が入り口で迎えて(もとい警戒して)くれる。丁寧に駐輪場を教えてくれたので登る。着いて自転車を止めると、選手や普段から学んでいる(であろう)学生さんから「こんにちは」という挨拶(という名の警戒)をいただく。

精一杯にこやかに「こんにちは」と返すも、内心「ここに来てはいけなかったのではないか?」と思わされる。冷静に考えてヒゲ面の40こえた中年男が学生の学び舎にひとりで紛れ込むのはだいぶヤバい。なぜ、今日に限って妻は仕事なのかと泣きたくなった。

 

試合は完全無料なのだが、学校施設なので入校記録として記帳を求められる。ご丁寧に入校時間を書かされては入校証を渡される。最初「保護者」と書いてあるタグを渡されるが、あいにく私はここの学生や選手についてただの1人も保護してはいない。むしろ「保護しています!」と宣言するのはだいぶヤバいと思うので、となりの「ビジター」を頂戴した。ま、当日一緒に観戦した友人は「保護者」をつけてたけど。


女子サッカーを観るのは昨日が初めてだった。


ここから先の表現は本当に難しい。

どうか文章の間に「女子の割には」とつけて読まないでほしい。


思ってたよりいいサッカーだった。

思ってたより激しい試合だった。

思ってたより上手い選手が多かった。

思ってたより面白い試合だった。

思ってたより…


当初の期待値は低かったのは事実だ。

が、それは女子だからとかそういうことではないのだが文にするとそう読めてしまう。単純に知らない選手がどういうプレイをするのかわからない時に持っていた期待値を上回ってくれたことを伝えたい。

特にSEISA OSAレイア湘南FCの11番は真ん中の位置でハイボールを競り合ってはマイボールにしたり、左右に散らす視野の広さや上下動のハードワークなどなど…そのプレイは湘南のサポーターなら好きになってしまう選手だろう。そんな要素がたんまりとあった。

 
試合は前半に裏抜けしたSEISA OSAレイア湘南FCが先制するも、後半に2失点を喫し今季初の敗北となった。

 
それにしても女子競技との向き合い方は難しい。

うろ覚えだが女子選手がファンサービスの際に肩を組むなどの馴れ馴れしい(というかセクハラな)行為に言及し分かりやすく「嫌だ」と述べていた気がする。後半の終盤にノジマステラ神奈川相模原ドゥーエの応援席にはユニフォームを着た熱心なサポーターが来場してコールをしていたが(彼らがヤバいという訳ではないが)側から見ていると「だいぶヤバい人として目に映るなあ」と思ってしまう。

ま、そういう指摘も差別に当たるだろうし、表現するのは難しい。

選手は可愛らしい選手もいるし、カッコいいプレイをする選手もいる。「純粋に応援しろ」というつもりもないが、向き合い方についてリスペクトがないといけないと思う。これは女子に限らず男子もそうだろう。

 
とりあえず、昨日星槎湘南スタジアム(こと校庭)に来た161人の観客は面白いサッカーを観た。それに尽きる。


帰りに交通整理をする選手兼スタッフから「ご来場ありがとうございました」と言われたので聞いた。

「今日は残念でしたけど、次の試合はいつになるんですか?」

「リーグは間が空いちゃうんですけど、皇后杯があります!」

「わかった!情報は何とかキャッチアップする!」

 

女子競技との付き合い方は、なんとなく深追いしない。

昨日一日で学んだことはそういうことだった気がする。

【05/17:浦和(A)】感情を共有できた幸せ

ものごとの全ては、

昨日の審判団への対応および、

Jリーグジャッジリプレイでひとまずの道筋がついた。


さらにはVARの来季以降の検討や

審判団への対応の公開など、

明らかにされてこなかったことが、どんどん変わっていったとおもう。

ベストメンバー規定の事実上廃止など、

試合結果や組織のアイデンティティ

Jリーグに変革を要求し、実際に変えているのは応援する者の一人として非常に小気味いい。

 

あの日、私たちは藤沢のスポーツバーHUBにいた。


浦和に行こうと思えば行けたが、

来月広島に行くことや、単純に体から疲れているとかでもろもろで断念した。


が、そもそもHUBへ行く予定もなかった。たまたま、買い上げたHUBの利用券があったので行くことにしただけだった。

 

ここで結論を言う。

「誰かと感情を共有できる場所で観られて本当に良かった」


一緒に観てた方はだいぶ酔ったのか

「なんで、オレあそこに居なかったんだろう」と後悔を口にしていたが、

HUBに居なかったら人と喜びすら共有できなかったし、誤審への文句も大声では言えなかっただろう。


そういう場としてスポーツバーが在る

というのは大変意義深いコンテンツの1つだと思う。

だから湘南ネクシススタジアムもカルネヴァーレもなんだったらリガールも頑張ってほしい。


そういえばHUBのハーフタイムでTシャツを当てた時

店長に一言と言われて


「このままじゃ終われないですよね。

 4点とって勝ちましょう」


とアジっておいた。

結果(杉岡のも含めて)4点とって勝った。

改めてプラスな言動はしておくものだと思った。

 

さぁ、伝説の逆転劇に浸るのはここまでだ。


明日、湘南ベルマーレ

Shonan BMWスタジアム平塚

北海道コンサドーレ札幌を迎える大事な

JリーグYBCルヴァンカップグループリーグ最終節だ。

 

プレーオフステージ進出には勝利が絶対条件。

去年の歓喜をまたもぎ取るためにも、

明日は選手の後押しをしたい。

【04/24:横浜FM(A)】スマートフォンで見たルヴァンカップ

昨日のYBCルヴァンカップグループリーグ
第4節 横浜F・マリノス戦はスマートフォンで見た。

通信容量は気にしなくて済むプランなので
心おきなく「スカパー!オンデマンド」アプリを活用し
帰宅途中の電車で見ていた。


4.7インチサイズのスマートフォンから見る
前半の攻防は大変面白く、中川寛斗選手のシュートには
思わず声を上げため息をついた。

だいぶ電車の中では危ないおじさんだ。


古林将太選手が後ろから競り合ってPKとなったシーンは
4.7インチサイズの画面ではよくわからないものの
「審判が見て判断したのであればそういうことなのだろう」
と思うことにして富居大樹選手に思いを託すことにした。

PKを富居選手がセーブするもののこぼれ球をキッカーに押し込まれ失点し
思わず「セーブしたんだけどなぁ…」と口にした気がする。

だいぶ電車の中では危ないおじさんだ。


それにしても雨だからという理由だけでなく、
湘南の選手は芝なのか、スパイクがあっていないのか、よく滑っていた(気がする)

とある用事で先週日曜日にニッパツ三ツ沢球技場にいた私には
「あーそういえばレアンドロ ドミンゲス選手がチャンスの時にスリップしていたなぁ…」
と思い出したくなる位置で中川寛斗選手がスライディングしたとき
思わず「きょうはよく滑るなぁ…」と口にした気がする。

だいぶ電車の中では危ないおじさんだ。


昨日の試合は面白かった。
残念なのは得点が無かったことと、
逆転できなかったことだ。


正直レッドカードの件はどうでもいい。
彼が審判に不平を述べるときの顔がハリウッドザコシショウに似てるなぁと
4.7インチサイズのスマートフォンの画面を見ながら思った。

が、「ハンマーカンマー」とは口にしなかった。

まだおじさんにも理性があるみたいでよかった。

 

【04/14:松本(H)】ホームゲームの帰りにて

平成最後のホームゲームは

松本山雅FCを相手に負けたかのような印象の引き分けをした。


それはまあいい。

主力級の選手が戻ってきたり、

本調子になったりでそのうち良くなるだろう。

 
さて昨日は雨予報だったので、

帰りのことを考え、ららぽーと の駐車場を活用させてもらった。

ま、傘を持って行かなかったので

スタジアムからららぽーとまでの帰り道に降られるとアレだったのだが。

 

8Gで立って、行き帰りを歩いて、着いた時には

「あの広いららぽーとで買い物したいとは思わないなぁ。」という正直な感想を持った。

とりあえず、今はズボンとかほしいのだが、さすがに店舗を見て回る体力はアラフォーにはもう無い。

とりあえず駐車場代くらいの買い物をして帰ることにした。

まぁ、あの近くにある空き地がスタジアムになったりしたらシナジー効果は段違いでしょうけど… 

 

 んで、なんやかやで暑かったので

一枚脱いでユニフォーム姿でスーパーのヤオマサに寄ったらば

 
「今日試合だったんですか?

テレビでDVDのことやってるのをみて観たくなっちゃったんですよ!」

とレジの女性からお声をいただいた。

  

テレビというのはコレだからスゴくてこわい。

 
2月に発売とかいう「旬を過ぎた」コンテンツで「いまさら」話題になっているわけがない。

アレはおそらく親会社の手法を使ってやっている記事広告と考えるのが妥当だと思う。

 
仮にそうだとしたら、狙いが的確だ。

(広く一般的に昔から)財布を握っている主婦層が見ている番組を狙っている。

母親が興味を持てば子供を連れてくる。

すると子供は長いスパンで顧客に育つ。

(仲がよければ)ついでに夫も来るだろう。

週末にサッカーを見るという文化を根付かせるチャンスがここにある。 

 

「地元にいる無関心層を掘り起こす」

SNSの弱いところを見事に補完して余りある形を見た。

 

それに湘南は敷居が低い。
とくにおまつり感覚でスタジアムグルメを食べて公園に居るだけでも楽しいだろう。

 

応援している歌に耳を傾けてほしい。

後半30分くらいから聞こえてくるその歌は、

「ゴールを奪って勝利を掴め」という歌い出しで始まる「天空の城ラピュタのエンディングテーマ」だ。

 

ここまで来て楽しくなったら

ぜひ楽しかったことをお友達に共有してほしい。そういう方が増えることはこの上ない喜びです。

 

さいごに

地元で試合結果を聞いてきた人には必ず笑顔でこういうことにしている。

「今日の試合は1-1の引き分けでした。

 若い衆が頑張ってますので、ぜひ観に来てあげてください。」

 

チケットならサクラ書店でぜひw

 

「NONSTOP FOOTBALLの真実」は2016年から変わった

NONSTOP FOOTBALLの真実 第5章 -2018覚悟-が話題だ。

ついに今日、スッキリにも取り上げられてしまった。

あとはNONSTOP FOOTBALLの真実feat.情熱大陸がくるのでないかと期待が止まらないw

 

改めて見る。

湘南ベルマーレがリリースしたDVDは8枚。

以下のタイミングで作られている。


2009年 初のJ1 復帰を果たした時

2012年 曺監督、初昇格

2014年~2018年 NONSTOP FOOTBALLの真実

2018年 50周年DVD

 


50周年DVDは毛色が異なるとして、

タイプは3つに分けられる

① 昇格したチームを見て欲しい:2009年、2012年

② 今シーズンこれだけうまくいきました:2014年、2015年

③ うまくいかなかった時ありました:2016年以降

 


NONSTOP FOOTBALLの真実は

シリーズとして一体化していると思うが、

その構成や視点の違いから前期と後期に分けられると考えている。

 


そのポイントは2016年は降格を喫した年にある。

 

2016年のNONSTOP FOOTBALLの真実には
2014年、2015年と比べて明らかな違いがある

コントラストが強く暗い画づくり

② 選手のインタビューに配分を多く割く

③ 監督が辞める事を考えていたという内部暴露

 


「降格したのに作った」という視点に目がいきがちだが本質はそこではない。

ドキュメンタリーとして一皮剥けるきっかけになったのが2016年だと言える。

 


2018年DVDで繰り返し取り上げられるアウェイ清水戦。

 


この源流は2016年のアウェイ甲府戦に見て取れる。

アンドレ・バイアを上げてパワープレーを仕掛けてカウンター食らったあの試合。

普段は寡黙な高山薫がDF陣に具体的な指摘を入れている。

 


が、ここで議論が起きなかった(あるいはカットされた)2016年と、

秋元選手が梅崎選手にふっかけて議論が起きた2018年にチームとしての成長も見られる。

 

 

また梅崎選手の一連の流れに続く

曺監督の「オレだけがキレてもしょうがない」にも源流はある。


2016年アウェイ浦和戦。

前がかりで、相手FWとの競り合いに負けてから4失点を喫した村山選手を叱る監督

2017年アウェイ山形戦。

戦う姿勢が見えない選手を挙げて叱る監督。

当時「激おこ」と話題になったはずだ。


でもそこに議論がある形跡は見当たらない。

2018年は議論が起きて、

答えを見いだせるところまで進んだ。

 


曺監督の「ずっと待ってたんだよ」は2016年から見ると感慨が深い。

 


話題となった今だから「NONSTOP FOOTBALLの真実第3章」を改めて見直すことをオススメしたい。

きっともっとベルマーレが好きになるはずだ。

Shonan Make History 2018

1994年、日本テレビのスタッフに
「地元を表すなにかを身に着けられるようにしてください」と言われたのがTwitterアイコンの私だ。

たしかラスカのショップで買ったはず。

第14回全国高等学校クイズ選手権(通称:高校生クイズ)の全国大会ではずっと身に着けていた。
が、放送の中ではベルマーレに触れられることは無かった。

―我々は大磯高校でベルマーレ平塚は地元だけど隣町-

90分の放送において説明が面倒だからだ。


当時、ベルマーレ平塚は彼女のいる高校生がデートに行く場所で、
それだけ神奈川県平塚市に住む人にとって、限られたイベントだった。

Jリーグの開幕戦は覚えている。
そこに「平塚」が参入すると聞いてどうゆうこと?と思った。
「横浜」「大阪」「川崎」「広島」「名古屋」と名前の知った地名に並び称される違和感があった。

ま「鹿島」とか「磐田」とか「市原」とか「浦和」とか知らなかったけど。

 

その熱狂の中、ベルマーレを観に行くことは無かった。
でもスポーツニュースは見ていた。
選手の名前は知っていたし、ダイジェストも見ていた。

通った専門学校、勤務した会社すべてのPCにベルマーレのブックマークはしていた。
気が向いたら見ては「また負けたか…」とでじこのバナーに苦笑した。

 

ある日のかすかな記憶がある。

死んだ父から「ベルマーレでも観にいかないか?」と言われた。
高校を卒業しては職にも就かず、大学受験もせず、
タダ飯を喰らっていた私に生活の変化をもたらしたかったのだろう。

いつで、どこと対戦したのかすら覚えていない。
たぶん7ゲートで観た。でも試合結果を覚えていない。

そのくらい希薄な体験だったのだろう。

 

そのくらいの時、
妻は子供をベルマーレのサッカースクールに通わせていた。

大神のグラウンドにバスで向かい、
帰りに高田保則選手から話しかけられたらしい。

「ポジションはどこなの?FWはいいよ。華がある。」

と、まるで言い聞かせるような話し方だ。
その時買った妻のユニフォームは洗濯のしすぎでDDIがかすれにかすれている。

 

2002年は日韓ワールドカップだった。
その前年、番組制作会社から某局の報道セクションに派遣された私は、
番組のレギュラーコメンテーターだったR.R.さんと仕事をしていた。

新体制のキックオフと言うことで青山のカリオカでADふぜいが話していた。

「R.R.さん!僕の住んでいる街にはベルマーレというチームがあるんですが、どう思いますか?」

間髪入れずに

「ダメっ!僕の欲しい選手用意するのに必要なお金があるね。
 でもベルマーレにはできない。だからダメね。
 お金あったら強くできるよ。でもないからできないね。」

そっかーと思っていたら、後ろにビスマルクが現れポルトガル語で丁々発止の会話が始まった。
隣のディレクターは顔を伏せていた。
ワイドショー担当の時、テニスプレイヤーとの件で追い回していたのでばつが悪かったのだ。

後に2014年のFC岐阜戦でR.R.監督が記者会見の席で
「湘南はJ1にあがったら降格してこないようなチームだ。」
という発言を見て一人悦に入っていた。

 

2013年ベルマーレのチケットを取引会社からもらった。
湘南ベルマーレvsサガン鳥栖」戦の指定席券だった。

妻に「行こうよ」と言うもののの、
「わたしが行くと負けるから…」と難色を示していた妻は、
「J1だし行ってみようかな」に変遷し行くことになった。


以来、今に至る。

僕は曺さんに感謝の集いで感謝を伝えたことがある。

「“私が行くと負けるから”と観に行くのをためらっていた妻に
 ベルマーレの観戦を取り戻していただきありがとうございます。」

曺さんはアツい目線で「こちらこそありがとうございます」と握手してくれた。


湘南の新しい歴史は、あと一勝で手に入る。
僕たちはベルマーレとともに胸に抱くための星を勝ち取りに行く。